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保安局 (イギリス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
MI5から転送)
保安局
Security Service (MI5)
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MI5本部が入居するテムズハウス
組織の概要
設立年月日 1909年 シークレット・サービス・ビューローとして
管轄 英国政府
本部所在地 イギリスの旗 イギリス ロンドン
シティ・オブ・ウェストミンスター
ミルバンク英語版11番
テムズハウス
北緯51度29分38.3秒 西経0度07分32.2秒 / 北緯51.493972度 西経0.125611度 / 51.493972; -0.125611座標: 北緯51度29分38.3秒 西経0度07分32.2秒 / 北緯51.493972度 西経0.125611度 / 51.493972; -0.125611
標語 Regnum Defende (Defence of the Realm)
人員 3,961人[1]
年間予算 Single Intelligence Account
監督大臣
行政官
  • ケン・マッカラン(長官)
上位組織 内務省
ウェブサイト www.mi5.gov.uk
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テムズハウス正門

保安局[2](ほあんきょく、: Security Service、SS)は、イギリスの国内治安維持を担当する情報機関である。MI5: Military Intelligence Section 5、軍情報部第5課)として知られている。本部はロンドン シティ・オブ・ウェストミンスター ミルバンク英語版11番 テムズハウス

内務大臣の管轄下にあるが、内務省との組織上のつながりはなく、スパイテロリストの逮捕は、ロンドン警視庁テロ対策指令部が担当している。日本における同種機関としては、公安調査庁が挙げられる。

なおMI5に対して、MI6の通称で知られているのは秘密情報部: Secret Intelligence ServiceSIS)であり、国外の政治、経済及びその他秘密情報の収集、情報工作を任務としている[3]

組織

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  • 人事、教育、法務、財務部門
  • 国際テロ対策部門
  • 国家安全保障部門
  • IRA対策、国内テロ対策部門
  • 情報及び技術部門

ドイツアメリカ合衆国キプロスに連絡幹部を配置している。

歴史

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1909年戦争(陸軍)省: War Office)の外局として秘密業務局(: Secret Service Bureau)が設立された。これは現在の保安局と秘密情報部(MI6)両方の機能をもつものであったが国内課(: Home Section)と外国課(: Foreign Section)に分けられており、保安局はこのうちの前者にあたる。

1914年第一次世界大戦が始まると戦争省本体に吸収、作戦部傘下におかれたが、1916年には新規に誕生した軍情報総局(DMI)へと移管された。この際第5課という課名が与えられたことがMI5(= Military Intelligence 5)という略称に繋がっている。

第1課から第4課までについては秘密情報部#名称を参照のこと

その後、1929年に国防保安局(: Defence Security Service)、1931年に保安局(: Security Service)とそれぞれ改称されているが、MI5の略称は公式サイトのURLにもなるなど、根強く残っている。

2009年10月5日、創設100年に合わせて、公認歴史書が出版された[4]

対テロ活動

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IRA対策

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小説や映画とは異なり、歴史的にMI5は、アイルランドでは活動しておらず、IRA対策は、スコットランドヤードと現地警察の対テロ部署が行っていた。

しかしながら、冷戦終結と共に、テロ対策がMI5の重要な任務となった。1992年10月、破壊活動対策(: F Branch)と対スパイ(: K Branch)からIRA対策(: T Branch)が創設され、IRA対策はMI5が主管することとなった。

国際テロ対策

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2003年6月、国際テロの脅威の分析と評価のために、統合テロリズム分析センター (Joint Terrorism Analysis Centre; JTAC) が創設された。センターの定員は、100人であり[疑問点]、その内30人がMI5職員である。

JTAC所長は、MI5長官に従属するが、11省庁の職員が働く独立機構として活動している。JTACは、MI5のT Branchと密接に協力している。

JTACは、アメリカ国家テロ対策センター (: National Counterterrorism Center; NCTC)、オーストラリアの国家脅威評価センター (: National Threat Assessment Centre; NTAC)、カナダの統合脅威評価センター (: Integrated Threat Assessment Centre; ITAC)、ニュージーランドの統合脅威評価グループ (: Combined Threat Assessment Group; CTAG) と共に、対テロ・ネットワークを構成している。

歴代長官

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名前就任退任
1バーノン・ケル陸軍少将1909年1940年
2オズワルド・アレン・ハーカー陸軍准将1940年1941年
3デビッド・ペトリー1941年1946年
4パーシー・シリトー1946年1953年
5ディック・ゴールドスミス・ホワイト1953年1956年
6ロジャー・ホリス1956年1965年
7マーティン・ファーニヴァル・ジョーンズ1965年1972年
8マイケル・ヘンリー1972年1979年
9ハワード・スミス1979年1981年
10ジョン・ジョーンズ1981年1985年
11アントニー・ダフ1985年1988年
12パトリック・ウォーカー1988年1992年
13ステラ・リミントン1992年1996年
14スティーブン・レンダー1996年2002年12月
15イライザ・マニンガム=ブラー2002年12月2007年4月
16ジョナサン・エヴァンス2007年4月2013年3月
17アンドリュー・パーカー [5]2013年4月2020年3月
18ケン・マッカラム2020年4月現職

フィクションへの登場

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テレビドラマ

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MI-5 英国機密諜報部
刑事フォイル
窓際のスパイ

ゲーム

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コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3
マカロフ率いる超国家主義派化学兵器を用いたテロを行うとの情報を入手し、化学兵器を搭載しているトラックの追跡を行うようにSASへ命令を下す。

映画

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脚注

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  1. Who We Are”. MI5. 2010年6月10日閲覧。
  2. (参考)外国の主な情報・団体規制機関の所属組織等 - 首相官邸
  3. ブリタニカ国際大百科事典『イギリス情報局保安部』 - コトバンク
  4. “英MI5創設から100年、スパイ史明かす公認歴史書を出版”. AFPBB News. (2009年10月8日)
  5. “MI5 boss warns of technology terror risk”. BBC. (2015年9月17日)

参考文献

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  • ドゥシュコ・ポポフ 著、関口英男 訳『ナチスの懐深く 二重スパイの回想』新潮社、1978年。 
  • Peter Wright『スパイキャッチャー』朝日新聞社、1987年。 
  • ジョン・C・マスターマン 著、武富紀雄 訳『二重スパイ化作戦 ヒトラーをだました男たち』河出書房新社、1987年。ISBN 4-309-22135-1 
  • Christopher Andrew (2009-10-05). The Defence of the Realm: The Authorized History of MI5. Allen Lane. ISBN 978-0713998856 
  • What's In a Name”. MI5. 2019年12月1日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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